いつの時代でも流行を作り出すのは若者ですが、そんな彼らが仮想通貨に夢中になっているというのは意外なことでしょうか?
じつは、日本では10代~20代が最も仮想通貨の保有意識が高い傾向にあります。
閉塞感漂う将来に対して仮想通貨に希望を託す若者たちの意外な理由とは?


10~20代の保有率はほかの年齢層よりも高い

近年、仮想通貨に関するニュースや特集が、テレビや雑誌などでも頻繁に見かけるようになりましたよね。

ある調査会社が仮想通貨に関するアンケートをおこなったところ、「直近1年間に仮想通貨を保有したことがある」という人はたったの2.2%でした。
「以前保有していたけれども、ここ1年間は保有していない」という人も0.6%で、先のと合わせてもわずか2.8%でした。
ちなみに株式では27.7%、株式投資信託12.1%、保険11.0%などの割合となっており、他の金融商品と比較しても、仮想通貨の保有割合は決して高くないことがわかります。

保有割合は少ないにもかかわらず、なぜ流行のようにメディアで取り上げられているのでしょうか?
はっきり言って、それは10~20代の比較的若い世代での保有率が高いからです。

先ほど紹介したアンケートの中には年齢別の保有率についても紹介されていました。
10~20代男性に限定すると直近1年間の保有者は9.6%となり、ほかの年代と比較すると高めになります。

さらに「保有したことはないが興味はある」と答えた若年層の男性は高く、10~20代男性が3割弱、30~40代男性でも2割という結果になりました。
若い人はTwitterなどSNSなどで情報を収集して流行を作り出すと思われるので、スマホやネットと親和性のある仮想通貨も近年にわかに注目されるようになったのかもしれません。
私の周りを見ても、年配の方よりも若者の世代で何かしらの仮想通貨を持っている感じがします。

一発逆転を狙っているから

なぜこれほど10~20代の人の間で仮想通貨が人気になっているんでしょうか?
それはやっぱり、『一発逆転!』という発想が根底にあるんじゃないかと思います。

たとえば今の中高年層なら、10~20年後にも現在の年金受給者と同じ生活が送れる可能性がまだギリギリあります。
年金もきちんと出るでしょうし、それなりの企業で仕事をしていれば定年退職し、退職金もそれなりに発生するかもしれませんよね。
でもこれからの世代は、このような比較的余裕のあるセカンドライフはほぼ送ることは出来なくなるでしょう。

これまでの会社員と言えば、終身雇用・年功序列が日本の雇用システムのツートップでした。
しかしバブルがはじけて長く不況の続いている現在、なかなかこの2つが確保されている企業は日本でも滅多に見られなくなりました。
また外資系企業もどんどん参入して、海外式の能力主義的な風潮も日本に浸透してきています。
このため、ただ会社にしがみついていれば定年まで平穏無事に生活できる保証はもはやどこにもありません
なかなか出世できない、結果が残せなければばっさりとリストラの対象になることも考えられます。

さらに定年まで勤めあげても、年金がもらえるかどうかも不透明になってしまいました。
このままいくと少子高齢化がどんどん進んで、日本人全体の40%以上が高齢者になるかもしれないという試算も出ています。
つまり、今後は数少ない現役世代が増え続けた高齢者の年金を負担していくというかなり厳しい社会になる可能性があります。
もちろん、こうした現役世代への負担を少しでも軽減させるため、現在と比較すると年金の受給額ももっと低くなるかもしれません

実際に政府では、年金受給の70歳くらいまで繰り下げを可能にする案も有識者会議の中で検討しているといいます。
あくまでもこれは任意ですが、昔は60歳からもらえていたものが10年も先延ばしになるわけです。
いくら年々平均寿命が延びているといっても、これは今後を生きる若者にとっては厳しい未来しか見られないはずです。

「100年安心」ともいわれていますが、若い人たちは自分が高齢者になったときに本当に年金がもらえるのか大きな不安を感じています
さらに低金利政策の中で、なかなか預金をしているだけでは資産を増やせません
そこで若者を中心に投資をする人が増えているというわけです。

しかも仮想通貨はかつて、短期間で何倍もの急騰を記録したこともありました。
「億り人」という言葉が流行りになったように、仮想通貨の運用で1億円もの利益を上げた人もいます。
もちろん、私の経験から判断しても億り人になれる人は極稀だと思います。
でもそこに夢を抱いて仮想通貨投資に乗り出す10~20代も増えているみたいです。

仮想通貨に対する抵抗感も薄い

これは容易に想像しやすいことですが、中高年になると得体のしれないものに対する拒絶反応が強くなります
一昔前まで、いわゆる「おっさん」がパソコンやスマホなどを敬遠していたことを想像すればわかりやすいと思います。
仮想通貨に関しても、年齢が上になればなるほど「わけのわからない怪しいものだ」と考える人が多くなるみたいです。

もちろん、仮想通貨を今の法定通貨と比較すると、ブロックチェーンによるネットワーク上で管理しているので透明性が高く、不正取引もやりにくい仕組みになっていいます。
つまり技術的にその実態はかなり信頼性が高く安全なものです。
でも管理者がいないといわれると、「おっさん」たちはとたんに不安を感じるようですね。笑

一方で、若者にはこのような新しい技術を比較的すんなりと受け入れることのできる人が多くいます
しかも現在の10~20代は、子供のころからパソコンやスマホのようなIT技術が身近にあった世代です。
ネット上でやり取りされる仮想通貨に対しても、それほど抵抗感はないんじゃないでしょうか。

年金や雇用システムなど、若い世代は中高年と比較するとどうしても社会的に不利になる傾向があります。
その中で若者が中高年と互角、あるいは互角以上に戦える可能性を持ったアイテムが仮想通貨といえるでしょう。

時代についていけないおっさんたちを蹴散らして、若者たちが仮想通貨で自分たちの将来を明るくすることができればいいなって思います!