仮想通貨の話をすると「うわ、絶対ヤベーやつじゃん!」と馬鹿にしてくる友人たち。
どうも怪しいものと思っているみたいですね。
仮想通貨そのものは極めて信頼性の高い金融商品なのに、なんでこんなに低い評価をされちゃうんでしょうか?


仮想通貨そのものの信頼性は高い

仮想通貨そのものは極めて信頼性の高い金融商品だと思います。

一般的に、仮想通貨のようなネットワークを介して管理されているものは、ハッカー攻撃などを受けやすいと思っている人も多いでしょう。
しかし技術的に見ると、このようなサイバー攻撃を受ける可能性は極めて低いです。

仮想通貨では、ブロックチェーンという技術を一般的に使っています。
日本語で分散型台帳技術と訳される通り、取引記録の記載された台帳は世界中にある無数のコンピューターによって同じ情報が共有されています。
台帳がネットワーク上に公開されているので、全員が同じ情報を共有できるというわけです。

もし、このコンピューターのうちの1台がハッカー攻撃を受けて何らかの異常を起こしても、ほかの無数のコンピューターが稼働しています。
そこで共有している情報を照らし合わせることで、滞ることなく引き続きサービスが提供されます。

一方で、銀行などは中央集権型といって全ての情報をサーバーに集約しているので、このサーバーに異常があればすべての取引が滞ってしまいます


また、もしハッカー攻撃によって情報の改ざんなど不正行為をしても、ほかのコンピューターが無効な情報をすぐに抜き取ってくれます。
ネットワーク上のすべてのコンピューターすべてにハッカー攻撃を仕掛ければ問題ですが、そのような大規模な攻撃はほぼ不可能なので、まず仕掛けられることはないでしょう。

さらに法定通貨の場合、過去にも繰り返し偽札が出回るようなこともありました。
しかし仮想通貨の場合、このような偽物のコインが発生することはありません。
そう考えると、法定通貨と比較しても決して遜色のない信頼性を持っていると考えられます。

政府も認めた仮想通貨

仮想通貨は誕生してまだ新しいコインです。
ですから各国の運用している法定通貨との兼ね合いをどうするかは、やはりデリケートな問題で克服すべき課題もいくつかあります。

仮想通貨が出回るようになってからの日本政府の見解は、比較的否定的かつ慎重な立場でした。
しかし国内でもどんどん取引量が多くなるにつれて、いよいよ重い腰を上げざるを得なくなりました。
その結果誕生したのが、2016年5月に施行された資金決済法です。

資金決済法の第2条第5項で仮想通貨に関する定義が書かれています。
その結果、国でも通貨の一つとして正式に認められました
国のお墨付きをもらっているということで、仮想通貨の信頼性の高さの裏付けになると思われます。

資金決済法ではとりあえず、仮想通貨も通貨の一種として認められました。
しかし、まだ克服すべき課題はたくさんあります。

その問題を解決すべく、2017年4月には改正資金決済法が施行されました。
ここで取引所は原則、仮想通貨交換業として金融庁に登録されることになりました。

このように法整備を急ピッチで進めることで、必要な規制を講じる動きを見せています。

問題が起きているのは取引所

「でもニュースなどを見てみると仮想通貨に関する事件が起きてるけど?」と思う人もいるでしょう。

確かに、過去いくつか仮想通貨に関する大きな問題が発生しました。
特に大々的に報道されたのは、マウントゴックス事件ではないでしょうか?
2014年当時、ビットコインの最大の取引所だったマウントゴックスが破綻してしまい、顧客の預けていたビットコインと日本円が消失してしまうという事件が発生しました。


当初マウントゴックス社がサイバー攻撃を受けたことで、大量のビットコインが盗まれたと報道されました。
このためビットコインの信頼性に大きな問題があるというのが主な見方でした。

ところが捜査を進めるうちに、マウントゴックス社が業務上横領を行っていたことが、ビットコインのなくなった主因であることが判明しました。
この結果、マウントゴックス社の元代表が逮捕される事態に発展。
つまり仮想通貨云々ではなく、マウントゴックス社の管理体制の杜撰さやコンプライアンスの問題によるところが大きかったということです。

また、2018年にはコインチェック問題もかなりニュースを賑わせたことも記憶に新しいですよね。
当時のレートで580億円相当のNEM(XEM)が盗難されるという事件でした。
世界中の取引所で過去このような盗難事件は発生していたのですが、その中でもコインチェック問題では最大級の損害額に達しました。

しかしこのコインチェックの問題も、もとを辿れば取引所のセキュリティ体制の甘さに原因がありました。
まず、顧客から預かっていた仮想通貨を「ホットウォレット」で管理していたことが問題でした。
ホットウォレットとはオンライン上で管理されるお財布(ウォレット)のことで、ネット経由でハッカーなどが不正ログインしてしまうとお金は簡単に盗まれてしまいます。
もちろん、通常はこのような犯罪に巻き込まれないように、日本の多くの大手取引所ではオフライン環境のコールドウォレットで管理しているのが一般的です。

またコインチェックでは、秘密鍵の暗号キーを複数に分けることで容易に解読できないような仕組みであるマルチシグを採用していませんでした。
このように仮想通貨にまつわる事件の原因は主に取引所の管理が杜撰だったことがほとんどで、本来の仮想通貨の信頼性とは一切関係がありません

つまり、仮想通貨そのものは技術的に安全であるにもかかわらず、仮想通貨を管理する人間の管理体制に問題があって盗難に遭うケースがほとんどです。
以上のことからも、どの取引所を利用するかについては、本当に慎重に見極めた方がいいでしょう。

しかし、政府や仮想通貨業界内の主導による規制によって、取引所の管理体制は以前よりも安全に向かってさらに進歩し続けています。
登録済みの仮想通貨交換業者であっても金融庁は常に管理体制をチェックし、少しでも懸念事項があれば取引所に対してすぐに業務改善命令が出されます。

このように取引所のシステムが洗練されていくことで、管理体制の不意をついて仮想通貨が盗まれるようなケースは今後減っていくことでしょう。
より安全な資産として仮想通貨の需要が高まっていくのも、そう遠くないことでしょう。