2018年3月15日のWBS(ワールドビジネスサテライト)でも取り上げられた、世界初の「政府が発行する仮想通貨ペトロ」とは一体何なんでしょうか?詳細を知るには、この仮想通貨を発行する南米国家ベネズエラがどういう国か知る必要があります。


ベネズエラとは?



ベネズエラは南米の上のほうに位置する国家で、1811年にスペインから独立しました。
国土912,050平方キロメートル(日本の約2.4倍)、人口約3150万人、言語はスペイン語(公用語)、国民の大多数はカトリック。産業は原油で、輸出の8割が石油と石油製品。

(参考元:外務省から引用

2013年に大統領に就任したマドゥーロ大統領(ベネズエラ社会主義統一党)は独裁色が強い政治家で、いろいろな問題を引き起こしたあげく、世界から経済制裁を受けるに至る。

就任後に起こった出来事をかいつまむと、

  • 原油安による国庫の枯渇によるハイパーインフレ(6000%以上!)
  • 経済制裁による食料不足
  • 原油生産の減少
  • 治安悪化
  • 報道制限
  • 民衆のデモ隊にへの弾圧(死者も増加中)

界王拳6000倍!?オラおどれぇたぞ!
まさに絵にかいたような独裁国家の末路をたどっているわけですが・・・。

仮想通貨ペトロとは?


2018年3月現在までに「国(政府)」が主導して発行された仮想通貨はありませんでしたが、ベネズエラでは上記の通り「経済制裁を受けている真っ最中」で「原油生産の減少による外貨獲得手段の減少」もあいまり、「ハイパーインフレ」などの危機的問題が多発しています。
原油の輸出に頼ることもできないため、なんとかして外貨を獲得しないと国が破綻するわけですが、そこに目を付けたのが「仮想通貨」。

仮想通貨にはまだ国際的な取り決めや取り締まるルールが存在しませんので、経済制裁を受けていようが仮想通貨による外貨獲得は国際的に違法とは言えないため、ベネズエラはICOという名の外貨獲得に乗り出しました。

結果的にこのICOは大成功を収めることになります・・・。

仮想通貨ペトロの価値は?

1ペトロ=1バレルという図式になる とベネズエラ政府は公表しています。

発行上限は1億ペトロ前後で、約60億ドルの調達を見込んでいる。

・・・ということでしたが、3月15日時点では既に5000億円以上もの外貨を獲得したようです。

仮想通貨にとってはデメリットだらけのペトロ!実質ただの「国債」

仮想通貨の良い点って、みんなで監視しあうことで政府の集権的な仕組みから脱却しよう!という「非中央集権」が評価されていたのに、このペトロに関しては超がつくほどの「中央集権」になります。

ペトロは実質的に「国債(国の借金)」のような位置づけです。

経済制裁を受けている国との取引(商取引)は国際的に禁止されているので、下手をするとICOで購入した人たちも何かしらのペナルティを受けざるを得ない状況になる時代も来ると考えられますね。

まとめ

ベネズエラが世界初となる仮想通貨ペトロの発行をすることになりました。
賛否両論あるなかで、非常に興味深い出来事ではありますが、今後どうなるのかは不透明です。

個人的には、こうしたブラックなイメージの外貨獲得手段に利用されると仮想通貨自体のイメージが悪くなると思っています。

しかしながら、今後はロシアなどの経済制裁を受けている国が続々と仮想通貨を発行する準備をしているようですので、2018年の仮想通貨業界も激動の1年になりそうです!

2018年3月20日追記

トランプ米大統領は19日、南米ベネズエラ政府が発行する仮想通貨の取引を禁じる大統領令に署名した。仮想通貨を用いて米国の経済制裁回避を狙うベネズエラのマドゥロ大統領の戦術を封じる目的だ。

つまり、米国の人がペトロを買い付けたり売ったりした場合に罪に問うことが可能に?まぁ日本にはあまり関係なさそうですが。
とはいえ、ベネズエラ政府がクーデータなどで解体された場合は、ペトロも消滅するかもしれませんね。かなりハイリスクになりましたが、投資家はどう見るのだろうか。。。